あなたは「牛乳月間」や、「牛乳の日」というものをご存知ですか?

日本では日本酪農乳業協会(現・一般社団法人Jミルク)が2007年に、6月を「牛乳月間」、6月1日を「牛乳の日」と定めました。

国連食糧農業機関(FAO)が2001年、牛乳に対する関心を高めると同時に、酪農・乳業の仕事を多くの方に知ってもらうことを目的として、6月1日を「世界牛乳の日(World Milk Day)」とすることを提唱しましたので、これに合わせる形で日本も定めました。

ちなみに、牛乳の日はもうひとつあります。

ひとつは先程説明した6月1日。もうひとつは9月2日。

9月2日の牛乳の日は、酪農で有名な那須塩原市の畜産振興会が制定した記念日なんです。

9(ぎゅう)2(にゅう)で、語呂合わせになっています。いいですよね、語呂合わせ。僕はとても好きです。

牛乳月間ということなので、日本の酪農について少し触れてみましょう。

日本には、酪農家さんと牛さんはどのくらいいる?

日本の酪農家さんは2020年の時点で、約1万4,400戸。乳牛の頭数は約135万頭。

1戸当たりの飼養頭数は93.9頭です。(2020年、農林水産省調べ)

乳牛頭数は、酪農家1戸あたりの飼育頭数の拡大により増加しています。1965年には1戸あたり平均3.4頭だったのが、1985年には25.6頭に。平成に入ると、数百頭、数千頭を飼養する「メガファーム」(※)と呼ばれる経営形態も登場。

(※)メガファーム:年間1,000t以上の生乳出荷をする酪農経営、または牧場をいいます。

さらに2020年には97.6頭と飛躍的に増えています。技術も向上し、乳牛の改良も進んだことで、乳牛1頭あたりの乳量も増加していきます。1965年に年間4,250kgだった一頭あたりの乳量は、2020年に2倍以上の8,806kgまで増えています。

とてつもない進歩ですね。

時代とともに成長してきた酪農業界ですが、現在、とある問題に直面しています。

その問題とは…!?

日本の酪農に危機が迫っている!?

ニュースで見たことがあるかもしれませんが、今、日本の酪農は危機に立たされています。

なぜこんなことになっているのでしょうか?

その理由は、

1 農耕飼料の高騰
2 生乳販売の価格維持と子牛の市場価格の下落

などが原因と言われています。

酪農家の現在の飼料コストはウクライナ侵攻前と比べ約2倍になったとも言われています。

出ていくお金は増えているのに、入ってくるお金は変わらない…こんなに大変なことはありませんよね。

こんな状況が続いたら、日本から酪農家がいなくなってしまう日が来るかもしれません。

現在、いろいろな商品やサービスの価格が上がっていて、牛乳も同じく価格が高騰しています。

もし本当に酪農家さんがいなくなってしまったら、当たり前のように飲んでいた牛乳が飲めなくなってしまう…なんてことも?

この記事を読んでスーパーなどで牛乳を見かけたら、「あ、あの記事でこんなこと書いてあったな。」と思い出してみてください。